【本当に美味しい珈琲の定義】を移動販売珈琲屋が徹底解説!!

今回は【本当に美味しい珈琲の定義】を、移動販売で珈琲屋をしていた僕が徹底解説していきます(`_´)ゞ

僕は現在、長年住んでいた大阪から移住して兵庫に住んでいます。
環境が変わり職種も変わってしまったのですが、大阪に住んでいた頃は移動販売車で珈琲屋をしていました。

開業するまでは、自分の理想とする珈琲豆を仕入れる為に、色んな珈琲豆屋を数えきれないくらい訪れました。
その度、豆を買っては自分で淹れて飲んでと繰り返していたのですが、なかなか自分の理想とする珈琲には巡り会えませんでした。。

まずはその探し求めた自分の理想とする珈琲の味についてお話させて下さい!!

自分の理想とする珈琲の味


実話僕は、昔から珈琲が嫌いでした。
厳密に言うと牛乳が混ざった甘いカフェオレなら飲めていたのですが、
ブラックの珈琲だけは苦くて飲めなかったんです。。

たまにブラックを注文する時があっても、やはり苦いので、結局砂糖やミルクを入れて飲む羽目になっていました(笑)

そんなある日、「自分で珈琲淹れたら美味しい珈琲のめるんじゃないか!!」と思い立ちました(`_´)ゞ
 
そこからまず、必要な珈琲器具を調べて買いあさりました。
最初に手を付けたのがハンドドリップでした。

1.ハンドドリップにハマる


他にもエアロプレスやサイフォン等の器具もあったのですが、自分の中ではハンドドリップが1番自分のさじ加減で淹れれそうな気がしたんです(完全に初心者の考えでしたが、あながち間違っていなかったと後ほど気付く事になりました。。)

そして、珈琲を淹れる器具を一式揃えたら早速近所にあった珈琲卸問屋に豆を買いに行きました。
全く知識もなかったので、珈琲豆の挽き方から淹れ方までをググりながらなんとか淹れてみました。。ですが、、全然美味しくなかったんです( ゚д゚)

苦くて飲めたものではありませんでした。。(なんや、アカンところの豆買ってもうたな。。と完全にお店のせいにしていたんです(//∇//))

後に自分の淹れ方が悪かったと知ったのですが、それまでは他のお店で買った豆に対しても(ここの店のも苦いんかい!!)等とほざいていました(笑)

それが何回か続いた頃に、さすがに自分を疑うようになりました。。俺の淹れ方がもしかして悪い?( ・∇・)と。。
それに気付いた僕は、挽き方や淹れ方を見直して、とにかく豆を買っては、挽き方から淹れるスピードや時間等、、試行錯誤して色々試しました。。

そうするうちに、気付けばハンドドリップにのめり込んでいたんですね( ゚д゚)
他のエアロプレス、サイフォン、フレンチプレス等も試したのですが、ハンドドリップが1番奥深く楽しかったので、自分にはハンドドリップが合っていました。

2.珈琲の淹れ方をマスター


そんなハンドドリップ三昧の日々を過ごした後、ようやくまともに淹れる事が出来るようになりました。
このまともにとゆうのは、雑味やエグみがないクリアな味を抽出できるようになったのですね。
(それでもブラックコーヒーは苦手なので後からミルクを足していました、、笑)

その頃には、豆の本来持っている特徴も(酸味の強めな豆や、苦味の強めな豆等とゆうところです)把握していたので、その豆に合った淹れ方を出来るようになっていました。

気付けば珈琲に関する知識や技術が身に付いて、自分の思うようにコントロールして珈琲を淹れれるくらいのレベルになっていました。
「ハンドドリップはマスターした( *`ω´)」と、、自分の中では(笑)

ですが、ここまできても自分が納得いく味の豆には出会っていなかったのです。。

3.甘い珈琲


初めに僕は珈琲が嫌いでしたとお話しました。
その理由が苦いから飲めないと。。

実話、自分で初めて珈琲を淹れ始めた時には既に、思い描く理想の味があったのです。

それは甘い珈琲です。

砂糖もミルクも入れずに飲める、甘いブラック珈琲を淹れれたらとずっと思っていたのです。
それは僕みたいに、苦いから飲めない、酸味が強いから飲めないとゆう方が他にもいるんじゃないかと思ったからです。

珈琲は大人の飲み物とされていますが、僕が目指すところは、子供でも飲めるような珈琲を淹れたいとゆう想いでした。。

ですが、どこの珈琲屋で豆を買って色んな方法で淹れてみても、甘い珈琲にはなりませんでした。。
ここで言っておきたいのが、珈琲の豆が悪いわけではないのです。

珈琲の豆はそれぞれ持っている特性があるので、甘くないからダメと言いたいわけじゃありません。
酸味の強い珈琲豆は、酸味が強く出て当たり前ですし、苦味が強い豆は苦味が強く出て当たり前なんです。。それがそれぞれの個性なので、その個性をそのまま出してあげるのが正解だと僕は考えています。もちろん酸味が好きな人も、苦味が好きな人もいるわけですから。。

僕はそれが酸味でも苦味でもなく、甘味だったのです。
まぁ、、舌がお子ちゃまってゆうのもあるのですが(笑)

それでも、僕が甘味にこだわったのには他にも理由があります。
それは、新鮮美味しいと言われる野菜や果物はこぞって甘いとされている点です。

もちろん酸味が強い、苦味が強いから新鮮ではないとゆうわけではないのですが、
珈琲も野菜や果物同様、本当に上質で新鮮な珈琲豆は甘いのではないか、、と
考えたからです。。  

自分で甘い珈琲豆を調べた結果、甘味の特性を持った豆もいくつか種類があったので、購入して試してみたのですが、自分がイメージする甘さには遠いものがありました。。

その後も、甘味の特性を持った豆を使って他の種類の豆とブレンドさせたりもしたのですが、
イメージとはかけ離れていくばかりでした、、それと同時にブレンドの難しさを痛感しました。

ただでさえ、甘味の強い珈琲豆だけでも甘さが足りないのに、その他の酸味が強い豆や、苦味の強い豆をブレンドして、理想の味を作るとゆうのにかなりのハードルの高さを感じたのです。。
心の中で「これは実現出来ないかもしれない、、」と。。

そんな半ば諦め状態の時に、僕にとって運命の出会いがあったのです。

日本一の珈琲とハートを提供する“コーヒーマン”


“ここからは僕のプロフィール記事に書いている文章を少し引用させて頂きます。”


ある日、車でドライブをしていて細い路地に入ったらまるで駄菓子屋のような古びたお店がありました。


よく見ると珈琲の看板があったので、駐車場もなかったのですが気になって店の前に停めて
中に入りました。(なかなか入りにくいような雰囲気でしたが、、)


すると一人のじいちゃんが椅子に座って寝ていました(笑)
最初マジかー!!と思い、やっぱり引き返そうとしたところに
じいちゃんが起きて『いらっしゃい』と眠そうな顔で僕に呼びかけました。


心の中でもう逃げれんやんけー」と思いましたが、『ほなカフェオレ1つ、、』と頼むと、
じいちゃんが『あんたここに来るの初めてか?』と聞いてきました。


そやけど?』と答えると、『うちは初めての人にはブラックコーヒーを飲んでもらうんや』と
訳のわからんことをゆってきました。。ん、、?ボケてんのか?と、、(笑)


俺ブラックコーヒー昔から苦くて飲めへんねん』とゆうとじいちゃんは、


ほな今日から飲めるようになるわ』と言いました。


心の中「なんやこのじいさんはーー」と思いましたが、その後にじいちゃんは
金はいらんからまぁ黙って飲んでみ』とゆったので、


ほな黙って飲んだるわ』と答えると、じいちゃんはすぐに準備にかかりました。


そこから煙草を吸いながら待っていました。その間に店の中をキョロキョロと見ていましたが、
お世辞にも綺麗とは言えない店内でした。


ただ、大きな珈琲焙煎機があったので「自家焙煎してるんやなー」とぼんやり思いました。


すると、珈琲が出来たのかとてもいい香りが鼻に入ってきました。
と同時にじいちゃんが僕の前にそっと珈琲を置きました。。


まず一口飲んでみ、そこから30秒置いてもう一口飲んでみ』と言いました。


ゆわれた通りにまず一口飲んでみました。。すると本当にびっくりしました。


砂糖もミルクも入れていないブラックコーヒーが、かなり甘いんです。。
まさに僕が追い求めていた珈琲の味だったのです。


びっくりした顔でじいちゃんの顔をみると、嬉しそうに頷きながら『いーち、にーい・・』と時間を計っています。。そこから30秒数えると『飲め!』と言われたのでもう一口、、


もう一度びっくりする事になりました。最初の一口より甘くなっていたんです。
そしてそのまま少しずつ味わいながら飲んでいると、じいちゃんが『最後の一口は残しとけ
と言いました。


(なんでやろ、、)と思いながらもゆわれるまま残しておきました。


そこからは、じいちゃんの珈琲話が始まりました。。お客さんもいなかったので、気づけば3時間過ぎていました。

(じいちゃんの持論は僕の持っている考えと同じでした、、本当に美味しい新鮮煎りたての珈琲は砂糖やミルクを入れなくても甘いとゆう話だったのです。)


そして、夜も遅くなってしまったので帰ろうとしたら、じいちゃんは『最後の一口飲んでいけ
と言ったので、僕は一気に流し込みました。


すると、本日3度目のびっくりでした、、冷たくなっている最後の一口が一番甘かったんです。


じいちゃんは『本間にうまい珈琲は冷めてもうまいんや』と言いました。


その言葉を最後にお店を出ました。。


車の中でも珈琲の余韻と、じいちゃんの話の余韻が頭の中をグルグル回っていました。
本当にこの日は衝撃的な一日になりました。


それからは(想像つくかもしれませんが(笑))じいちゃんの店に暇さえあれば通っていました。
じいちゃんからもっと珈琲の話聞きたい、あの珈琲をもっと飲みたいと、、(中毒者か!( ゚Д゚))


そうして少しずつ自分の心の中に珈琲への道がふつふつとでてきました。。
今まで音楽以外に何もなかった自分が初めてこれを仕事にしたいと思ったのです。


そこからは早かったです。じいちゃんの珈琲豆を買っては家で自分で挽いて、ドリップして、飲んで、、の繰り返しです。


それでも同じ豆を使っているのに、じいちゃんのあの味が全然出せませんでした。。


その後もじいちゃんには聞かずに自分なりに挽き目や、お湯を注ぐスピード、抽出時間等、色々試したのですがやはりじいちゃんと同じ味は出せません。。


本当はじいちゃんに聞かずにあの味を再現したかったのですが、いよいよじいちゃんに聞いてみました。。するとじいちゃんはあっさりと、『その淹れ方ではこの味は出せん』と言いました。


聞いて驚きました、じいちゃんの淹れ方は教科書に載ってるような淹れ方ではなく真逆の淹れ方だったんです。


実際にこの淹れ方は教科書にも駄目と書かれている淹れ方ですが、じいちゃんの淹れ方はもう少し特殊で、ネットで調べても検索表示されないくらい、本当にこの淹れ方をしている人はいないと思います。。


じいちゃんに許可も得ていないのでここでは紹介できないですが、どちらにせよ珈琲焙煎歴60年以上の職人(頑固じじい)がブレンドした豆と特殊な淹れ方の技術があっての珈琲なので、およそ真似するのも難しいと思います。


僕もじいちゃんが淹れ方を教えてくれたのですが、同じ味を出すのにかなりの時間がかかりました。。


いつしかじいちゃんの珈琲を飲んでいるうちに、自分の中で(この珈琲の味をもっと色んな人に飲んでもらいたい、、知ってもらいたい、、)と思うようになりました。


そこで僕が思いついたのは、車での旅が好きなので、色んな場所に車で移動して珈琲屋をできたらなーとネットで調べて出てきたのが移動販売でした。


それまでは知らなかったのですが、当時東京の方では認知がされていたと思います。


思いついたらすぐ行動の僕は、すぐにオークションで改装済の移動販売車を購入しました(笑)
もちろんじいちゃんの珈琲ありきの営業なので、じいちゃんにお願いして仕入れさせて頂きました(/・ω・)/

まとめ


いかがだったでしょうか?【本当に美味しい珈琲の定義】ですが、もうお分かりの通り
甘い珈琲が僕にとっての本当に美味しい珈琲の定義になります。

でもそれはご紹介させて頂いた、じいちゃんの豆やから出せる味とも感じています。
なんとかじいちゃんの豆を使って淹れれるようにはなりましたが、僕は同じように焙煎はできません。

他の珈琲屋でも、じいちゃんと同じくらいの甘い珈琲を出す人にはいまだ出会っていません。。
なので、甘い珈琲と熱い気持ちを持つじいちゃんに興味がある方は(笑)
1度お店を訪れてみて下さい!!
じいちゃんのお店のホームページを載せておきます( ´∀`)
   ↓
ヤスナガコーヒー


それでは今日はこの辺で、、

ほなまた( ´ ▽ ` )ノ